純資産残高が多いETFがいいのはなぜ?
ETFを選択する上では、純資産残高も重要となりますが、純資産残高が多いETFほど人気商品だと思ってほぼ間違いないです。
基準価額と市場価格が乖離した際には、残高が多ければ、指定参加者(認定参加者、マーケットメイカー)が乖離を調整するために多少の組成・償還をしても、ETFは少しも動じません。
指定参加者の役割は?
指定参加者というのは、何もボランティアで乖離の調整を行っているわけではありません。ETFの市場価格が基準価額を大きく上回ったときには、指定参加者が基準価額の値段で現物を購入します。
そして、その現物をETFに拠出し、受け取った受益証券を一般の投資家に販売しています。つまり、現物を安く買って、受益証券を高く売るわけですから、指定参加者は利益を得ることができるのです。
それと同時に、受益証券を放出することによって、ETFの供給を増やし、乖離を減少させる役割も果たしているのです。
反対に、ETFの市場価格が基準価額を下回ったときには、指定参加者は市場価格で受益証券を買い取り、受益証券をもとに現物を償還します。その現物を現物市場で、基準価額の値段で売却します。
この場合は、受益証券を安く買って、現物を高く売るわけですから、この売買でも指定参加者は利益を得ることができるのです。
金ETFの中で純資産残高が一番多いのは?
純資産残高を見ますと、SPDRゴールドがおよそ326億815ドル(約3兆2608億1500万円)と圧倒的です。
これは、SPDRゴールドだけで、ETFSセキュリティーズの全商品の資産総額およそ125億2800万ドル(約1兆2528億円)をはるかに超えています。
金価格連動型ETFの純資産残高は、現在のところおよそ258億円ですが、金価格連動型ETFには国内ETFというメリットがあります。
SPDRゴールドとETFS金上場投信は、海外の証券取引所にも重複上場している海外ETFなので、使い勝手という面では、国内ETFに一歩譲るといえそうです。
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