リンク債にはどのようなリスクがあるの?
どの金ETFであっても、日本では金(ゴールド)の現物に交換できませんから、現物に投資しようと、リンク債で運用しようと、それほどの差はないといえます。
しかしながら、リンク債への投資にはリスクがないわけではありません。
金価格連動型ETFは、金価格に連動するリンク債を投資対象としていますが、このリンク債への投資にはリスクがあるといえます。
というのは、実物資産でない金融商品には必ず発行体が存在するからです。
具体的には、株式・社債であれば、その株式・社債を発行した企業、国債であれば、その国債を発行した政府、預貯金であれば、銀行・日本郵政などです。
これらの発行体には、破綻するリスクがあります。
企業が倒産すれば、株は何の価値もなくなってしまいますが、これは、発行体が国家であっても同じことなので安心はできません。
国家が破綻するリスクを「カントリーリスク」といいますが、かつてのアルゼンチンのように財政危機に陥り、ついには「債務のデフォルト(不履行)」を宣言した例もあるからです。
つまり、発行体が破綻したときには、その金融商品も価値を失いますので、発行体の存在する金価格連動型ETFにはリスクがあるといえるのです。
ちなみに、金(ゴールド)の現物には、こうした発行体が存在しませんので、発行体が破綻するリスク(信用リスク)とは根本的に無縁であるといえます。
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