金価格連動型ETFのリンク債の発行体の信用度は?
金価格連動型ETFのように、リンク債を投資対象としているETFの場合には、リンク債の発行体の信用度は高いものの、倒産や財務状況の悪化などの可能性がゼロとはいえません。
というのは、リンク債の発行体のうち1社でもそういった事態になりますと、たちどころに基準価額に跳ね返ってくるからです。
ケースによっては、売買できなくなる可能性すらあるのです。
AIGのケースとは?
実際、2008年に米生命保険最大手のAIGの経営危機が伝えられた際には、AIGのグループ会社が発行するリンク債で運用していた商品指数連動型投資信託(ETFではない)が新規の買い付けと解約を一時的に停止してしまったことがあります。
商品指数連動型投資信託の多くは、商品の現物や先物ではなく、商品指数に連動するリンク債を投資対象としています。
AIGグループは、独自の商品指数、DJ−AIGCIを設定、その商品指数に連動するリンク債も発行しています。
そのリンク債を組み込んだ投資信託が、AIGの経営危機の影響を受けて売買できなくなったのです。
間もなくして売買は再開されましたが、投資家にとっては発行体の信用リスクを強烈に意識させる出来事となったのです。
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