どのような点に違いがあるのですか?
実需と仮需という2つの市場参加者の大きな違いは、量的制限と時間的制限の有無にあります。
まず、実需タイプの場合は、モノを購入し、その代金支払いの必要に駆られて通貨の交換を行うわけですから、反対売買※を行う必要がありません。
つまり、ポジションを清算する時間的制限がないということです。ただし、本当に必要な量しか通貨交換をしませんので、取引量には限りがあります。
一方、仮需タイプの場合は、実体経済的には関係しない利ザヤ目的の外貨投機を行いますので、必ず反対売買の必要があり、時間的制限(期日)が存在します。
ただし、多くの人たちの資金をまとめて取引を行い、さらに高率のレバレッジをかけているケースが多いことから、取引量は実需と比較して圧倒的に多くなります。
つまり、量的制限が少ないということです。これらのことから、実需と仮需の動向については、次のような特徴を持つことになります。
■実需タイプの動向 ⇒ その通貨の長期的なトレンドになる。
■仮需タイプの動向 ⇒ 短期的なチャートのジグザグとして反映される。
※買った通貨を売る、あるいは売った通貨を買い戻すということです。 |